突然インターホンが鳴った。

普段うちにいると決まってくるのは
宅急便警察くらいだ。

 

 

おっと、警察にお世話になってるわけじゃない。
誰が住んでるのかのチェックに来てるらしい。

その日は出かける前だったので
正直「早くしてくれ」といった感じでドアを開けてみた。

すると

超笑顔で、サンバイザーかぶった
化粧割とバッチリな歳にして40くらいの
ヤクルトレディがドア越しに立っていた。
(←年齢は見た目です;)

「なんでしょう」

僕が一言話し出すと

待ぁぁってましとぅわぁぁ!!!!!!

と言わんばかりに、言葉の連射攻撃が始まったw

多分、普段は「なんでしょう」もなく
居留守をされたり「帰れ!」って言われたりもしてるんでしょうね。。。

時間なかったから、迷ったけど
ヤクルトって、昔っからあるし
どんな風に売り込むのかな?
って興味わいたから、しばらく聞いてみることに。
そしたらすごかった。

導入部分
(右手にヤクルトの新商品のシロタ株を持ちながら)
「あ、今日は商品の売り込みとかそんなんじゃないんですけどね
この辺の地域の担当の事務所の場所が変わって
そのお知らせと挨拶できました

(右手にヤクルトの新商品のシロタ株を持ちながら)」

いかにも「今日は挨拶にきた“だけ”という感じで土足で人の心に入り込む」

信頼構築
「ところで、今いくつ?」

「30です」

「え〜!うっそ〜!めっちゃ若く見えた。学生さんか思タワ」

でた。急にタメ語になるやつw
でも、これってされた方は不思議と嫌じゃなかったりする。

人は他人であれ、どっかで人と繋がってたい。
そういう気持ちは誰もが持ってるもんだ。

褒める
「いやぁ、イケメンやからドキドキするわ
(ハイヒールモモコくらいのスピードで)」

販売(セールス)
「ところで、普通のヤクルトって乳酸菌が200億とか入ってるのって知ってる?

スーパーとかでみたことあるかな?」

「そうなんですね。みたことはあります」

すごいすごい戦略
「有名だもんね〜
で、で!この新商品はなんと400億も入ってるんよ!
すごくない!」
でた。すごい攻撃。

これって、MLMのテクニックとかでも使われてるやつで
すごい!すごい!って聞くとすごく感じるってやつ。

フリー戦略

さらに
「私だけ!
他のヤクルトレディはやってないのよ!
2週間お試しキャンペーン」
(どんどんシロタ株がこっちにアップになってくる)

ズラし
「いつも、酒飲む?」

「たまになら」

「お腹壊しやすくない?」

「それほどでも」


普通なら「あ、そうですよね〜」って引き下がりますが
このベテラン臭がプンプンのヤクルトレディはやっぱ違います。

「お腹壊しやすい人にも、お腹が健康な人にもこれはとってもおすすめなんですよ〜!
お腹の環境って整えるのがなかなか難しいじゃない?

でもこれは飲むだけ」

もう、目の前にジャパネットたかたが繰り広げられてるようでした。
「一人では決めかねますんで、すみません」

ここもさすがです。
(すかさず)

リサーチ
「両親はいつ帰ってくる?」
そして、犬がチラッと見えて

ラポールを築こうとしてる。
「犬かわいいね〜」

(どんどんシロタ株がこっちにアップになってくる)
本来はこの辺でクロージングだと思います。

予測

「さっきも言ったけど、私限定の2週間お試しキャンペーンなんです!

このチャンス逃したら、次ないと思うなぁ。

 

味もね、かなり美味しいのよ。

 

私もこの真夏にずっとこれ(新商品)持って回らせてもらってるけど

これのおかげで体調もばっちりで

 

よかったら飲んでみる?(手に取らせる)」

 

もし、僕に時間があれば確実にこう言ったコースになっていたに違いない。

 

でも、本当に時間がなくなった僕は

 

「僕もう出かけるし(ほんとに)
両親もいつ帰ってくるかわからないんで
申し訳ないです〜
(犬に)なぁ〜、はいはいわかったわかった(特に何もしてないけどw)
すんません、s、失礼します」

両親とは住んでないが、話を切るために両親を持ち出した。

危なかった。
あとちょっとで
新商品の乳酸菌が400億個入った
ヤクルトシロタ株を手にとり
2週間のお試しキャンペーンとやらに
入ってしまいそうだった。

おそらく、あのタイミングで新商品を手に取ると
今後の流れは

1週間後・・・(予測)

ピンポーン
「どうですか?、飲みました?あ、今日は売るとかじゃなくて、

味の感想ともし足りなくなってたら補充とかもできるんで〜」

ってまた顔を出すつもりだったんだろう。

 

営業マンのやり方で
短い時間、何回も顔を出す
というやり方がある。

本当に用事などないのに
「あ、ちょっと近く通ったんで」
「今日は暑いですね〜」

こうやって、老人宅などだと
話を聞いてるうちに
「あんたも暑いのに大変だねぇ、ところで
こないだ言ってたやつって、いくらくらいだっけ?

みたいなこっちから値段すら言ってないのに
勝手に聞いてきたりする。

相手は商品に興味があるわけじゃない。
営業にきた営業マンに興味がある
(押しに負けたパターンが多いと思うが)

今回のようなパターンで
昔だと

高級布団、金や株の投資話、壺など・・・

数々の被害があったが
売れる営業マンは口を揃えていうセリフがある。

それは

商品?別になんでもいいんですよ。石ころでもなんでも。
僕らは売り方を知ってるんで商品が変わろうがなんでも売りますよ

ここまで行くと詐欺師との境目がなくなるがw
今回のヤクルトレディはさすが。

きっと、ヤクルト独自の超研究された研修があるんだろう。

昭和からの、もっと言えば
もうなん100年前からある消費者心理に基づき
僕に、ヤクルト流の営業手法で攻めてきた。

と、今回僕の担当をしてくれたレディには
買いもしないのに話だけ聞いて、嫌な客で申し訳ない^^;
が、僕にとってとてもいい学びになった。

ありがとう。そして、暑い中ご苦労さん。